しまっておいたお気に入りの洋服をシーズンになり出したら、黄ばみや虫食いに気付いてがっかりしたという経験はありませんか?
シーズンが終わってしばらくしまっておく際に、洋服のケアや適切な保管をしておけば、お気に入りの洋服の傷みを防ぎ長持ちさせることができます。
そこで、こちらの記事では、洋服を長持ちさせる保管の4つのコツについてご紹介します。
このブログは、着心地のいいセミオーダーのレディース服をデザイン、製作する洋服工房ANNEのオーナー、愛弓がお届けします。
・衣服の黄ばみを防ぐための「しまい洗い」
・虫食いから衣服を守るための対策
・カビから衣類を守るための対策
・紫外線から衣服を守るための対策
目次
しまい洗いをする
「しまい洗い」とは日常生活の中で繰り返される洗濯とは異なり、シーズンが終わった衣服を長期間収納する前に行われる洗濯・クリーニングのことを言います。
春夏ものの衣料はその多くは自宅で洗濯機で洗い、次のシーズンまでクローゼットやタンスにしまっておくことが多いのではないでしょうか?
そして次のシーズンになり出してみると、全体的に黄ばんでいたり襟や脇の下が黄色く変色していたりなんていう悲しい思いをした経験がある方は少なくないと思います。
「しまう前にちゃんと洗濯したし、その時は黄ばんでなかったのになぜだろう?」と思いますよね。
春夏ものの衣料は素肌に接する衣服が多く、「皮脂」が付着しています。家庭の通常のお洗濯では、皮脂を完全に落としきることはできません。
厄介なことに、皮脂汚れは日が浅いうちは一見汚れていないように見えます。しかし残っている皮脂は酸化し、日にちが経過するにつれて少しずつ黄ばむのです。そして次のシーズンになって黄ばみに気づくということが起こります。
また、汚れが残っていることが原因でカビや虫食いも発生します。
こうした現象を防ぐには、保管前に完全に汚れを落とす「しまい洗い」をおすすめします。
✔クリーニング店で洗ってもらう
✔植物系ドライクリーニング溶剤の「ハイベック」を使って自宅でクリーニングする
「ハイベック」についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。☟
エコでコスパ最強!知らなきゃ損するお得なおうちクリーニングのすすめ防虫対策
家には衣類を食べて成長する害虫がいます。外出時などに衣類に虫の卵を産み付けられて、その卵がクローゼットやタンスの中でふ化して虫食いが起こることが多いようです。
衣料害虫が好むのはウールやシルクなどの動物繊維が用いられた衣類です。動物繊維はたんぱく質が含まれており、それが衣料害虫の栄養源となるからです。
また、衣類に食べこぼしのシミや汗が付着していると、それらも衣類害虫の栄養源となり、合成繊維や麻や綿などの植物繊維も虫食いの被害を受けることがあります。
衣料害虫が好む環境は、温度25~30℃、湿度50~80%といわれています。ということは高温多湿な気候の日本は衣料害虫の住みやすい環境が整っていると言えます。
さらにエアコンや気密性の高い建物、密閉性の高いクローゼットの普及により、冬場でも室内温度や湿度は高い傾向にあり一年中注意が必要です。
害虫から衣類を守るには、できるだけ害虫の好む環境を作らないことです。
✔動物繊維が用いられた衣服は、クリーニングをしてしっかり汚れや害虫を落とす
✔植物繊維や合成繊維が用いられた衣服でも、食べこぼしの汚れや汗のシミをしっかり落とす
✔クローゼットに収納する場合は、通気性が悪く湿度も高いので除湿剤を使う。
✔クリーニング店から返ってきた直後の衣類は湿気を含んでいることがあるため、袋から出して風通しの良い所で干してから収納する
✔防虫剤を使う。ただし、2種類の防虫剤を同時に入れてはいけません。液化して衣類にシミを作ることがあります。
防カビ対策
カビは微生物の一種で空気中のいたる所に存在します。衣類は一度でも着用すれば汚れが付着しており、クリーニングすることなく長期間保管するとその汚れが原因でカビが発生します。
カビは、「栄養源」「温度」「水分」「酸素」の4つの条件が揃えばどこでも増殖します。
食べこぼしや皮脂などのほぼ全ての汚れがカビにとって栄養源になります。カビが発生しやすい環境は温度15℃~30℃、湿度70%~90%と言われています。酸素は避けることができず、高温多湿の日本ではカビについても発生しやすい環境が整っています。
カビから衣服を守るには、できるだけカビが生える条件を与えないことです。
✔クリーニングによってしっかり汚れを落とす
✔日頃から衣類の保管場所の通気性を良くしておく
✔クローゼットに収納する場合は除湿剤を使う。特に梅雨時は湿度が高いので除湿機を入れて湿度を下げる。
✔クローゼットやタンスに衣類を入れすぎないようにする
✔クリーニング店から返ってきたら袋から出して干してから収納する
✔定期的に風通しの良い所で干して湿気を抜く
紫外線対策
紫外線は人体だけでなく衣服にもダメージを与えます。
衣服には様々なカラーバリエーションがあり、染料によって染められています。衣服が紫外線にさらされると、紫外線が染料に影響を与え「変色」や「退色」といった変化を引き起こします。
紫外線は太陽の光だけでなく蛍光灯からも少ない量ではありますが出ています。ということは、衣服は生活の中で常に「変色」「退色」のリスクにさらされているのです。
さらに、変化は酸素や汗などの水分によって促進されます。
衣類を紫外線から守るためには、保管や洗濯の際にできるだけ紫外線に当たらないようにすることです。
✔日光の当たる窓際に長時間衣類を置かない
✔蛍光灯の光が当たる場所に長期間衣類を放置しない
✔保管する際はクローゼットやタンスなどの光が入らない所に収納する
✔洗濯の際に色柄物の衣服を干す場合は裏返しにして陰干しする。
まとめ
洋服を長持ちさせる保管の4つのコツについてご紹介しました。お気に入りの洋服を長持ちさせるために、ぜひ参考にしてみてくだ
・黄ばみ、カビ、虫食いを防ぐため、保管前に完全に汚れを落とす「しまい洗い」をする
・害虫から衣類を守るため、できるだけ害虫の好む環境を作らない
・カビから衣服を守るため、できるだけカビが生える条件を与えない
・紫外線から衣類を守るため、保管や洗濯の際にできるだけ紫外線に当たらないようにする
着心地のいいセミオーダーレディース服ブランド「洋服工房ANNE」
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